青、ときどき、白 2

この話には頼青、インキュバス、死ネタなどの要素が含まれます。尚、ハッピーエンドではないつもりです。バッドエンドと言うつもりもないが、見る人によってそう感じるかも。苦手な要素がある人は自己責任で。

 

 

「夢じゃなかったのか……」

なにがだ~~??と朝っぱらからうっとおしいテンションで絡んでくる。あんな時間に寝具も渡さずになぜこうも調子がいいんだろう。快眠だったのか。人の家で快眠するな。前日からの恨みがましさがつい出てしまい、目の前を先程から遮るものを掴む。

「ひゃ♡……勝手に掴むなよ!!!」

「………………………………。」

よくできたコスプレだなと、思うことにした。

 

朝食のついでにコップに一杯牛乳を注いでやる。勘違いして満足して帰ってくれればいいのに。そう無言の圧をかけながらテーブルの向こう側に置くと、目を輝かせながら礼を言ってきた。悪意に善のオーラで返されるとさすがにきまりが悪い。

「おまえいいやつだな!なぁ、名前。なんて言うんだ?」

「……髙島、…………頼人」

すぐに追い出すつもりならそんなの適当に流せばいいのに、真っ直ぐした目にそうなんども蔑ろにするのは気が引けてつい答えてしまった。そこまで押しに弱いはずではないのに、うまくいかないこの感じになんでか懐かしいな、と思った。

「らいとか!よろしくな!」

だから早く帰ってほしいんだってば